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回数券大幅値上げ

家の用事の後に銀行廻り。支払関係はちゃんと終わってることを通帳でも確認し,これで一安心かと思い,慣れない帳簿付けを始めたが金額が合わない…よくよく見ると,振込金額の一部を間違えてた。これが対外的なものなら大変だが,役員給与で預かり金計上しないといけないのを忘れてたというもの。社内処理なので問題なく丸く収めることが出来るが,気を付けんといけませんわ。
中途半端に本で読んで覚えてたことが下手に作用しないよう,早めに実地訓練で慣れんといけないのもあるが,事務所にあった事務・法務・税務関係の参考書が,今回の新会社法制定により大幅に変わってるので,基本的な部分で役に立たなくなってしまってることも判明。これも一通り手元に無いと不安なので,いずれまた調達を。
合併球団公式ホームページに来季の年間回数券の案内が出てたが,正直「大改悪」と思ってしまった。商品やサービスには適正価格があるのは理解出来るが,元がいくら安いとはいえども70%近い値上げをいきなりですもん。しかも使用期間にも制限があり,30枚のうち15枚はシーズン前半,残りは後半という使い方しか出来ない。大幅値上げに自由度半減,おそらく客単価の低い層を少しでも適正価格=一般定価に近づけるのと,金券屋への転売への対策なんでしょう。金券屋ではプラス数百円の値段で今季も売られてたので,その設定のままだと前売価格と変わらなくなる。
大幅なダンピングを解消し適正価格に近づけて利益を回復するということ,これは充分に理解出来る。ならば,一回数券利用者で客単価は低いかもしれないが年20試合前後見る者として,さらに客単価ゼロの無料招待券バラ撒きも止めていただきたい。大方は子供向けだが時折に大人招待もあるみたいだし,それを連休中や多くの土日などに組む。特に子供は場内を走り回って,いったい野球を見に来ているのかどうだか判らない人が目立つ。
リピータには値上げを強い,一方でタダ券を今後も撒き続けるということがあれば,それは本当に長期的な集客戦略として有効なのか素人ながら疑問。新聞記事で関関同立4大学の「広告論」ゼミ受講生に「球団ファン層拡大策」についてプレゼンをして貰い,球団関係者が今後の参考にするとあったが,球団からのテーマ設定は「10代後半および20代前半のファン層拡大のための方策」らしい。いわゆる「ギャル層」の取り込みとも書いてあるが,となると「ギャル受け」する選手獲得と育成が答えじゃあないですか。もっと現実的な策はたくさんあると思うけどなあ。
例えば,タダ企画ではなくワンコイン観戦デーにする,回数券利用者はファンクラブ特典を充実させてそちらへ誘導,ナイター時は経費削減のため空席率が高い指定席ゾーンを狭め自由席を増やし上段席は閉鎖,梅田・難波駅で試合があることを告知しつつ当日チケット販売などがある。もちろんチームが優勝争いをするようになれば,隠れていたにわか?ファンが集まるが,普段から何が出来るかを考える方が無難。まあ,パシフィックの試合ばかり現場でずっと見てきた人間と専門的に広告・マーケティングを学ぶ学生とは,考え方や視点が違うだろうから,その差異を見るのは意味がある。
野球観戦は何と言っても「気軽さ」なんですよね。仕事帰りに見に行こう,学校が休みなので行こうとか,そういう気軽さが以前の大阪にはあって,4つの球場から選べたかと思う。けれども,今や甲子園は開幕前にシーズンの全試合分のチケットを売ってしまうので,当日券が無いという場合が多い。残った大阪ドームは,メディアでも扱いが悪いせいか「試合やってるの?」みたいな感じで入らない。しかもゆったり見るために入った内野自由席の当日定価は2000円。飲食物は持ち込み禁止となってるので場内で弁当を買いビールを2本ぐらい飲むと,それだけでもう5000円近くする。サラリーマンの月平均小遣いを考えると,「会社帰りにふらっと見に行く」という昔ながらの都市野球文化というのは廃れる一方になりかねないし,家族揃って観戦もなかなか出来ない金額となる。
デフレ状態から適正なインフレ経済に移るのは大局的に見て良いことなんだろうが,ミクロな生活目線で見ると今回の事例はハイパーインフレそのもの。たかが野球のチケットでこれだけ考えさせられるんだから,もしあらゆる物価がこうなったらホンマに大変やろなあ…これは発想が飛び過ぎか。