Love Like Pop 6


2001年09月04日 大阪・フェスティバルホール
1.飛行機
(MC)
2.花火
3.桜の時
(MC)
4.アスパラ
5.終わらない日々
6.心日和
(MC)
7.歌姫
(MC)
8.夏服(弾き語り)
(MC)
9.September(弾き語り)
(MC)
10.ロージー
11.雨踏むオーバーオール
(MC)
12.ボーイフレンド
13.イジワルな天使よ 世界を笑え!
14.be master of life
(MC)
15.赤い靴
(encore)
16.mix juice〜メドレー
(ジェット・悪口・アイツを振り向かせる方法・あした・Power of Love・
オレンジな満月・愛の病・more&more〜mix juice)
(MC)
17.初恋
aikoライブツアーも6回目,大阪は7月に1度公演があったので今回(昨日・今日)が2回目の大阪公演となる。その間,7月下旬からaikoが喉を潰したので暫く休養に入り,ツアー自体も延期される都市が出てしまったが,無事に復帰したはいいが果たしてどうなのか,無理は無いのかも気になるところである。
中之島のフェスティバルホールなので,川沿いにサイクリング気分で行っても良かったが,帰りが暗闇で怖いのと駐輪場所の問題で電車で出向く。北新地駅から地下街を南へ歩き,地上に出て渡辺橋を越えて開演10分ほど前に現地到着。
係員の指示で横の階段から建物の中に入ると,グッズを買い求める長蛇の列が出来ていた…が,これは「もぎり」の外にあるので,チケットを所持しなくても充分に買うことが出来るようだ。ということは次回の追加公演も同様なのか?
場内に入ると,入口左手でCDの即売(アルバム初回版あり),正面にグッズ販売コーナーがあった。しかし,ここも列が長かったので,「通販あるやろ」という思い込みをしながら,そそくさと席を探しに中に入る。今回の席は1階C列,ということは前から3列目,こんないい場所でaikoを見るのは何時以来だろうか? で,その席はちょうど舞台上手のスピーカの斜め前。右隣が通路でスペースがある,それは非常にありがたい位置取りなのだが,耳が大丈夫なのかだけが心配。
開演時間の18時半にブザーがなり,客席が埋まっていく。10分ぐらい経っただろうか,客電が消え,幻想的な音楽と光線,ストロボが眩しく光る中,イントロが流れaikoが登場。1曲目はアルバムの1曲目でもある「飛行機」。その時点から1階席のみならず2階の最後方まで総立ちだったのではないでしょうか。
ステージ上に階段が組まれ,その最上段で唄うaiko,衣裳は赤のTシャツにジーンズとカジュアルな感じ。右後ろポケットに白いバンダナ(ハンカチ?)を差込み,右太股には黄色いツアースタッフ章(「GUEST」と書いてあったような…)をワッペン代わりに貼り付けています。歌の途中で階段を降りて,広いステージの真ん中に進み出るaiko。
曲が終わって早速お客さんへのご挨拶。「こんばんは〜aikoでーす」,「今日はたっぷりたっぷり楽しんでってくださ〜い」という言葉に続けて,「花火」,そして照明がピンク色に変わって「桜の時」。
歌唱後,再度挨拶。「改めまして…」,そして,「ご心配をかけてしまい…喉にタコができて…」,「タコって何やねん…なぁ」,「タコスやったら知ってるのに」などと暫く休業してしまったことについて話す。また,「ホンマは今日も舌先に口内炎が出来てんねん」,「普通にしてたら痛いけど,唄うと痛くない」などの話も。ライブの時に喉痛めたり,虫歯出来たり,風邪ひいたり,花粉症になったり…歌の神様は,どうもaikoに試練を与え過ぎのようですな。
10代の頃を思い出して作ったという曲が続きます。「アスパラ」,「終わらない日々」,「心日和」。特に「心日和」ではファンの間で噂になっていたあの振付が見られました。普段は歌で振りをほとんどしないaikoが,一生懸命に腕と脚を動かし,身体を揺らせて踊っています。客席もそれに合わせて踊りますが,途中からは通路に居る「案内員」や「警備員」の人たちも踊りだします。例えるなら,大阪ドームの大阪近鉄バファローズの試合,5回終了後に行われる「Buストレッチタイム」で,場内係員全員(制服の警備ガードマンでさえ)が曲にあわせてストレッチする,それと全く似通った光景が目の前で繰り広げられています。そうこうするうち,aikoが曲の途中で笑い出しました。
歌唱後のMCで言うことには,「途中で笑って歌えなくなったのは初めて」,「だって警備員さんも踊るもん」,「向こうの方に警備員さんに振りを教える人まで居てんねん…」。やはりそうでしたか。しかし,「aiko自身が決めてやってて笑うようでは,あかんよなぁ」などとも言ってましたし,客席からは「ビデオ出して〜」,「踊りのポイントは何?」という要望やら質問やらが。aikoからの回答は「もう25歳やで,あの振りは…どこぞのグループに入るつもりは無いけど」,「でもビデオは闇で売ろうかな」,「ポイントは両手を頭に当ててウサギの耳です」というようなものが。どこぞのグループってどこだろうか? まさか…ミニモニじゃんけんぴょんか?(苦笑)
その後は一転して,休養中の時の話。音楽を聴いたりするのは治療上良くなく,挙句の果てに自身のステージを想像することさえ,しないように注意されたらしい。これは歌い手としてかなりの苦痛だったのではないだろうか。そのようなことも有った1ヵ月半の休養期間,「自身を励ますことにもなった歌を唄います」。その言葉の後,「歌姫」を熱唱。
バンドメンバーが1度ステージ袖に下がり,ステージ中央にライブツアー用に彩られたキーボードが運ばれてきます。aikoが椅子に座るのでお客さんにも座るよう勧めます。一同座って落ち着いた客席からは「aiko〜」,「あいこ〜」,「アイコ〜」,「愛子〜」など声があちこちから飛んでいます。「あぁ〜ちょっとしゃべらして!」とaikoも唸るほど。で,3rd.アルバム「夏服」の話しとなり,ボーナストラックの歌詞のある場所が判らないというので,その種明かしをアドリブの曲にあわせて語っていきますが,途中で「どうしようかなぁ〜」と唄うと客席から「えぇ〜」,「教えてやぁ〜」などの声が.それに加え勢いのある声が飛んだので,aikoは「怒ってるんやったら教えない〜」のように答える,さすがにこれには客が参った。「怒ってへんから〜」などと声が飛び場内爆笑。結局,ちゃんと種明かしも済み,aikoの歌に合わせて先ほど買ったCDをあれこれ分解していた客から,「ホンマに有った!」との声もあがって何より。ようやくそのボーナストラック「夏服」が唄えます。
続いて,ラジオ番組から出来た曲ということで「September」を。歌う前に「オールナイトニッポンで…」,「ジングル大作戦というコーナーで…」,「評判が良かったので曲にしてみました」,「ラジオ番組から曲が出来るのは夢だったので嬉しい…」などの説明や,その番組で流れた当時のままの「Septemberジングル」の演奏もありました。
以上で弾き語りタイムは終了。バンドメンバーが再登場し,キーボードがスタッフの手によって袖へと運ばれていきます。それに合わせてaikoは「♪タララタッタラッタ〜」と口ずさみます。そう,これはドリフターズ「8時だよ全員集合」で舞台転換の時に流れる音楽。客席からは笑いが少々漏れましたが,これは20歳以上限定じゃないかな? もちろん全員集合世代ならお判りでしょうが。
「後半戦,もっと行くでぇ〜」,「19歳の時に作った歌をここで歌うのは感慨深い」などの言葉に続けて「ロージー」,そして,「雨踏むオーバーオール」です。歌い終わって,「ここらでいっちょ掛け声でも」ということで客席を煽り始めます。まずは2階席から。aikoの「2階!」という声に「うぉぉ〜」と応えます.それを聞いてaiko,「2階の男子!」,「うぉぉ〜」,「じゃあ,2階の女子!」,「きゃぁぁ〜」。これを聞いてaiko曰く「今日は男子が多い,なんか嬉しい」とのこと。「2階の殿方!」と再度2階席に呼びかけ,その後はもちろん1階後ろ,1階真ん中,1階前のそれぞれ男子女子別々に掛け声を煽っていきます。
ひとしきり盛り上がった後で,さらに場内をヒートアップさせるが如く,「ボーイフレンド」,「イジワルな天使よ 世界を笑え!」を連続で。もちろん「イジワルな…」では毎度毎度のお約束,「Peace」と「Yeah!」の手振りのレクチャーが行われたことは言うまでもなく,いつも通りに事は運んでいきました。で,「be master of life」が続き,「最後の歌になりました,今日はありがとうございました」の御礼に乗せて最後の曲は「赤い靴」。これは曲中に「バイバーイ」という詩あるから最後の曲には相応しいかも。軽く挨拶した後,ステージ上は無人に。
場内からはアンコールやaikoコールが出てきています。時刻は20時半。終わるには少し早い感じってとこでしょうか。しばらく経ってバンドメンバーが再登場。着替えを済ませて皆Tシャツ姿です。場内も盛り上がってきました。聞きなれたイントロが流れてきたなと思ったら,aikoがマイクを持って再度ステージへ。再び先ほどの熱気が甦ってきました。唄うは「mix juice」,この曲間にはこれまたいつも通り,バンドメンバーの紹介があります。特に今回は金管Horn系楽器も有ったので少し長めに紹介が…と思っていたら,突然,キーボードから流れてくる音が変わり…これは「ジェット」だ。「きっと飛べると思うんだ♪」のサビの部分。続いて「悪口」,はたまた「アイツを振り向かせる方法」。メドレーか? 新しい趣向だと思いきや今度は,遠い記憶のかなたから甦ってきたような旋律が…aikoデビュー曲の「あした」だ。これは嬉しかった。ライブでほとんど聴くことが出来ない曲。それを1コーラスだけとはいえ目の前で観ることが出来て…。思わずこちらも一緒に「あぁうぅ〜」と歌いたくなってくる。少し驚きつつそのまま聴いてたら,「Power of Love」,「オレンジな満月」,「愛の病」,「more&more」と少し古めの歌から新しい歌まで,いろいろ取り揃えたaikoソングメドレーであった。こういう趣向は初めてじゃないだろうか? 例えサビの部分や1コーラスだけで終わってしまうかもしれないが,少しでもたくさんの持ち歌を聴けるので,ファンとしては非常に嬉い。ぜひ次回もお願いしたいところです。
メドレーは最後に「mix juice」に戻って,メンバー全員がステージ前方に出てきて思い思いのスタイルで演奏して終了。
aikoの衣裳は黒に胸のところに「ラヴライクポップ」と印字されたツアーTシャツ,そして白のプリーツスカート,白黒ストライプのソックスにスニーカー,放課後のスクールガール風かな。爽やかです。
「今日はフェスティバルホールの(7月と合わせて)4日間公演の最終日」,「大阪でライブが出来て嬉しいです」,「緊張します」,「特別な思いがあります」のようなことを話し,10月に行われる追加公演の説明が。「また遊びに来てね」との問いかけには客席も声援で応えます。最後に「この曲を覚えて帰ってください」ということで,歌うは「初恋」。今まで盛り上がりに盛り上がった場内の空気を,しっとりゆっくりとさせていきます。だけど,aikoの声は力強く響き渡ります。
曲終了後は客席に向けての最後の挨拶。再度バンドメンバー紹介を行い,手をつないでステージ前方に立ち,aikoはマイク無しの地声で「ありがとうございました〜」と叫び,,全員大きく深く頭を下げます。これが結構長い時間下げっぱなしだったので,身体の大きなメンバーは落ちそうな感じで,見ててちょっと危なっかしい感じ。それもまた一興というところなのでしょう。
バンドメンバーを見送り,ステージ上にはaiko1人。最後の最後の挨拶です。「本当にありがとう」,「新しい曲を早く届けたいです」,「これからもずっと応援してください」というaikoから声に対しては,もちろん客席から名残を惜しむような声援や拍手が飛んでいます。aikoは今にも泣き出しそうな感じ。でも泣かない。こらえている様子が伝わってきます。最後は明るく「バイバイ」と大きな声で言ってステージを去る。これにて終了。時刻は21時頃。約2時間半の濃い内容でした。
ホールでのライブは,前回の厚生年金会館に続いて2回目だったが,今回は前から3列目という思いもかけない良い席に恵まれ,本当に良かった。ライブハウスではスタンディングで前後左右から押されるのを嫌い,いつも最後方から全体を見渡す「外野席」的な感じで見ており,既にそういう感覚が身に染み付いてしまっているので,今日のような環境で観ることは非常に新鮮だった。
それと,どうしても休養明けということで喉を含めた体調の面の心配もあったが,そういうことを感じさせないステージはさすがプロだ。素人の杞憂に過ぎなかった。今後も体調に万全を期して,ライブで大阪に戻ってきて欲しいと切に願う。
あと,「心日和」についてだが,aikoは今まで振付が無かったので照れも有るとは思うが,何らかの負担になっているなら無理することはないとは思うが…。だけど,もしも「aiko直伝,心日和振付ビデオ」が出たら,入手して見たいですけどねぇ〜。どうなるのでしょうか? たぶんアンケートのコメント欄にたくさん「振付ビデオ希望」と書かれているような気がしますが。


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