雛祭りスペシャルライブ


2000年03月01日 尼崎・Blanton(共演:のマド)
1.Live at Blanton(uprightpiano:こじまいづみ)
2.一羽の雀(uprightpiano:こじまいづみ)
3.I'll be there(Jackson5のカバー)(uprightpiano:おのまきこ)
4.King of Winter 甘い罠(uprightpiano:おのまきこ)
5.潮風が冷たくて(uprightpiano:おのまきこ)
6.洋楽(曲名判りません・Whitney Houstonのカバー)(uprightpiano:おのまきこ)
7.あ~よかった(uprightpiano:おのまきこ)
8.ずっと一緒に(uprightpiano:おのまきこ)
(encore)
9.A lot of money(uprightpiano:おのまきこ)
10.Amazing Grace~1ばんほしかったもの(uprightpiano:おのまきこ)
本日,念願としていたことの一つが叶いました。花*花のライブを,尼崎市塚口「Live Shot Blanton」で見ることが出来ました。ここは花*花が,デビュー前から定期的にライブ活動を行っていた,ホームグラウンドとも故郷とも言える,縁もゆかりも深い場所であったりする。しかし,私は時間の都合やチケットが取れなかったりで,行けずじまいで諦めていたが,Blantonのホームページで,このチケット限定40枚の雛祭りイベントを知り,早速問い合わせてみた。すると,意外にもチケットが確保できたので,あとは当日を楽しみに待つのみ。
当日は午後7時開場・8時開演なので,7時半頃には現地に入ることが出来るよう,JR塚口駅には7時頃に降り立った。昼間は春の雰囲気で一杯の温かい日だったが,さすがにこの時間には日もどっぷりと暮れ,おまけに寒くなってきている。身を引き締めて,いざBlantonへ,あなたに逢いにゆきましょう。
ヘッドホンで曲を4・5曲聴きながら歩いているうちに,予定時刻より少し早く現地に到着。しかし,会場前には人が並び開場を待っている。何があったのかはよくは判らないが…。そうこうするうちに,オーナーさんに名前を呼ばれ,予約しておいたチケットを手渡され中へと入る。また,雛祭りスペシャルだけあって,一緒に「雛あられ」も渡されました。Blantonの内部は,テレビで一度だけ見たことはあるが,やはり40人も入るとかなり窮屈。ここに50~60人が入ったということは,いったいどのような状況だったのだろうか?でも,小さなライブハウスだけに,観客とアーチストとの距離は近く,一体感はより得られるであろう。
どこに座ろうかと思うが,自身の座高を考慮すれば,やはり,後ろの方であろう。カウンターの前,機材そばに置かれた椅子に座った。後ろとはいえ,それでもステージまでは,ほんの数メートル。ドリンクを引き換えて,周囲をあれこれ見渡しているうちに8時になった。まずは「のマド」が登場。
男性ギタリストが弾くボサノバの心地よいリズムと,女性ボーカルの染み通る歌声は,なかなかのものでした。名前も初めて聞いたし,予習もなにもしていなかったので,開始前は「どんなんかなぁ~」状態でしたが,聴かせる歌に面白トークを交えつつ,楽しいステージを見せてくれました。
「のマド」のステージが終了後,9時過ぎに,お待ちかねの花*花が登場する。こじまさんがピアノに向かい,おのさんはマイクの前に立ち,まずは「Live at Blanton」。この歌は,Blantonでライブをする時には,いつも歌っているらしい…もちろん,私は初めて聴きました。時期が時期だけに「ひなまつり」のことを織り込み,また,お2人のピアノ連弾も披露してくれました。
衣装はと言えば,おのさんはノースリーブの黒いシャツにジーンズ(胸まであるやつです),こじまさんはクリーム色?の長袖シャツにジーンズといういでたち。
唄い終わると,「しかしまあ,客席との距離が近いねぇ」,「内緒で告知してたのに,こんなに一杯のお客さん」,「Blantonのホームページを見たの?」,などの話しに続き,早速始まったのが,北海道の自慢…いや土産話がたっぷりと?昨日,北海道富良野での仕事&オフから帰ってきたばかり。さだまさしばりに,北の国からのテーマソングを弾きつつ,「スキーは北海道のパウダースノーに限るね」などの話しが…。
また,その仕事とは,富良野のホテルにあるチャペルでのコンサート。厳寒の北の真っ白な大地で聴く花*花は,どんな雰囲気なのでしょう。それでもって,そこでも歌った曲を…ということで,賛美歌「一羽の雀」を歌う。
話しによると,どうやら,そのチャペルで本物の結婚式があったらしい。スキーウェアを着た一般のお客さんたちも「おめでとう」などと言って祝福し,いい雰囲気だったらしい。おのさんの「ああいうところで,結婚式したいなぁ~」という言葉に対しては,こじまさんは「結婚できるんやったら,どこでもええ」と,思わず本音が??
この「雛祭りスペシャル」は,今年で4回目らしい。「初めてきた人~」という問いには,私も含め,割と多くの人が手を挙げる。続いて「狭さに驚いた人…」という問いでも,何人かが手を挙げる,そこでこじまさんの,「あかんがな,オーナーさん怒りはるで」,「チャージ,倍になってたりして…」との言葉で笑いを誘う。
ピアノを交代して,Jackson5のカバー「I'll be there」。「Jackson5って知ってる?」,「“ホゥッ”のマイケルが居た…」という問いにも反応は鈍く,「フィンガー5の元になった…」と説明しても…最後には「Folder」の名前まで出てきました。
「私たち小心者なので…自慢話だけでは…」ということで,突然,プレゼントタイムが始まる。商品は,“こじまいづみ自腹購入”の「ハーバル・バス(入浴剤)」。ジャンケンによる争奪戦が開始。私は1回戦で,敢えなく敗退。結局,東京から来られた方に貰われていきました。他の方には後ほど,たっぷりと「土産話」が有るそうです。
結構,盛り上がったジャンケン大会。この高まりのまま,「北海道には,みかんがなくてねぇ~」との言葉が…アレですな,次は。しかし,こじまさんの「和歌山から来られた方は…」という問いかけには無反応…雰囲気が落ち込んだ?でも,気を取り直して「King of Winter 甘い罠」を唄う。間奏で「タラッタ…♪」というところを,こじまさんに続いて客席も一緒に唄うが,これが,なかなかやるもので,かなり付いていくことが出来た。同じ所ばかりを弾くはめになったおのさんは,思わず「はよして~」と唸ったりする。
客席が充分温まったところで,次は少しクールダウン。しっとりと聴かせる曲ということで,「次は私たちの専門学校時代の先生,“山本あおい”さんの歌を…」,「明日は山本さんが,ここで出演されるので宜しければ来て下さい」と説明があり,「潮風が冷たくて」,そして,Whitney Houstonの「カバー(曲名不明)」が続く。(注:カバー曲のタイトルは「GREATEST LOVE OF ALL」らしいです)
唄い終わると,おのさんが「もうひとつだけ自慢していい?」,「これ言わな帰られへん」と言って,「私,犬ゾリに乗ってきました」と,犬ゾリ体験談が始まる。「アラスカンハスキー犬で~」,「コースの難関はクリアしたけど…」,「最後に吹っ飛ばされてしまった」,らしいです。これを前列の女性のお客さんの方に向かって喋っていたので,こじまさんが一言,「喫茶店で喋ってるみたいやなぁ~」。確かにそんな感じ。でもそれだけ,客席との距離が近いってことですね。
話しついでに「とてもプライベートなことですが…」と言い,今日は花*花のレギュラー番組,「花*花の あ~よかった」のディレクターさんの家族の誕生日らしく,お祝いの「HAPPY BIRTHDAY」の歌も披露。ということで,次の歌は「あ~よかった」。いつも通りの「お手を拝借」なので客席も一緒に手拍子。そして,こじまさんがマイクをこちらに向けて,「あ~よかったな,あなたといて♪」と合唱。一緒になって唄うと,さすがに場内は熱気が充満。お2人も暑かったらしいです。「唄うこじまいづみと目が合う」という,ファンの間では有名な錯覚?も経験させていただきました。
「今日は雛祭りイブイブで…」,「イブイブという言葉はあるのか?」との,かけあい話しの後,「3日には,東京でライブがあります」,「東京から来られた方は,ぜひ来て下さい」と,ライブ告知をする。関西のお客さんには「まあ,どこででもやってますので,探して見に来て下さい」とのこと。確かに…。次は,何時,どこであるのだろうか?どこかから情報は得られるだろうけど,楽しみです。
最後の曲は,「ずっと一緒に」。何時聴いてもいい歌です。とりわけ,これだけ近い距離で,この雰囲気の中で聴くと,いつも以上の感慨が湧き起こってきます。「♪いつまでも,いつまでも,ずっと一緒に…」,1ファンとしてもそうあり続けたいものです。
唄い終わると,お2人は,ステージを後にして外へ出ていく。客席からは,アンコールを求める拍手が鳴り止まない。どのくらい続いただろうか?再びステージへ登場!そして一言「外,寒ぅ~」。おのさんがピアノに付いて,こじまさんが唄う準備をするが…眼鏡がない。「めがね,メガネ…」とマジで探すこじまさん,「ばーちゃんみたい」とツッ込むおのさん。結局,譜面台に置いていたようですが,必死になっている時ほど,探しものは出てこないんですね。
そして眼鏡を掛けると,あら不思議?こじまさんの口調が変わってしまいます。「お金がぁ~」,「バレンタインに1680円使ったけど…本命だけで」などと話す一方で,おのさんは思っていたのと曲順が違ったらしく,「気持ちの整理をさせて」。
その整理が付いたところで唄うは「A lot of money」。間奏では,モノにまつわるお二人の話し,こじまさん「今までブランドはいらんと思っていたが…最近,バッグが欲しい!」,「プレステ2も」。おのさん「北海道では,あまり買い物してない」,「自分の土産だけ買った」とのことです。客席も「A lot of money~♪」と一緒に口ずさむので,場も盛り上がる。
歌の世界で「お金持ち気分」を,みんなで堪能?したところで,次が本当の最後の曲。その前に,おのさんが客席に向かって「おしり向けてもいい?」,「別にオナラするわけじゃないし(笑)」,「いづみちゃんの歌ってるところを見たいから…」と言って,ピアノを弾く手を休めました。こじまいづみ「Amazing Grace」の独唱です。途中からは,おのさんも交えてのアカペラ二重唱。Blantonの中には,ただただ,お二人の力強い歌声のみが…。みんな,黙って歌声を聴き,そして熱唱する姿を見つめています。確か,この歌はゴスペルで,お2人が専門学校時代に一緒に唄っていた歌ではなかったかな?
独唱のフェイドアウトに間髪を入れず,おのさんが弾くピアノの美しいメロディが響きわたる。「1ばんほしかったもの」で,今回のライブが締められました。詩がいいですね,この歌は(“も”かな?)。私は「勇気だけじゃできないこと…」のフレーズが好きです。ひとしきり,ゆっくりしっとり聴かせた後,「ありがとうございました」と言って,お二人は退場する。以上で全公演は終了。時刻は10時15分頃であろうか。
念願だったBlantonライブ,感想は「よかった」の一言に尽きます。強いて言えば,椅子が硬かったのが,ちょっと辛かったけれども…。ステージまでの距離も,ホントに近く,ピアノのどの鍵盤を押さえているかが判るぐらい。最前列に座った人なら,一緒にピアノを弾けるぐらいの距離ですから。そして,花*花のホームグラウンドだけに,これまで私がワンマンやイベントで体験したのとは,一味違った・年季の入った?と言いますか,長年にわたって培われ,築き上げられた良い雰囲気が感じられました。なぜ,もっと早くに「これ」を知らなかったのか,ちょっと悔やんでしまったりして…。
今となっては,スケジュールやキャパシティ的に,以前のように定期的にやるのは,厳しいかも知れませんが,せめて,都会に住む人間が,盆と正月には「故郷」に帰省するような,そんな感じで,年に1度や2度でもいいので,ここでのライブは続けて欲しい,そう感じてしまいました。ええもん見させて貰いました。あ~よかった。


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